肛門とは
肛門の構造
歯状線
直腸の粘膜と肛門の境となる線です。
肛門陰窩
歯状線にある窪みの部分です。
括約筋
内括約筋と外括約筋の2種類に分けられる筋肉で、肛門を閉める働きを担っています。
肛門のクッション
血管が網目のように広がっており、クッションのように弾力性があります。
肛門の機能
肛門は便を体の外に排泄する役割を担っている消化管の最後に位置する開口部分です。
通常、体内に流れ込んだ食べ物は、胃や小腸で消化・吸収され、残りは不要物として便になり、肛門から排泄されます。
肛門の機能は、通常時は便が漏れないように肛門の筋肉を収縮することと、排便時は肛門の筋肉を弛緩して体外に排泄することです。
きちんと便を排泄するために、肛門の構造はかなり複雑になっています。
そのため、便の状態に合わせて括約筋を開け閉めしたり、ガスや便を識別したりすることが可能です。
しかし、何らかの原因で肛門の周囲にトラブルが起きた場合、切れ痔(裂肛)、いぼ痔(痔核)、痔ろう(あな痔)といった病気を発症するリスクが高まります。
当院の肛門科の診察について
肛門に症状があっても、肛門科の受診は恥ずかしいと考える方も多くいらっしゃいます。
当院では、患者様に横向きに寝てもらって両膝を軽く曲げて抱え込むような状態(Abelの体位)で診察をお受けいただいております。
このAbelの体位と呼ばれる体勢は当院の他にも様々な肛門科で行われており、診察を受ける方が恥ずかしくないようにリラックスした気持ちになれることがメリットです。
また、下着やズボンは全て脱がずに、膝上くらいまで下ろしていただければ、診察可能ですので、ご安心ください。
さらに、当院では周りの目を気にしないで肛門科を受診できるように、患者様のプライバシーを保護しながらご案内しておりますので、どうぞお気軽にご来院ください。
当院の肛門科の診察の流れ
1問診
まず問診表に記入していただき、その内容に沿って患者様の症状などをお伺いしていきます。
2肛門の診察準備
診察準備室では、他の人が入らないように配慮しておりますので、患者様のプライバシーを守りながら診察を始められます。
3肛門の診察
- 視診では、肛門の外側を確認します。
- 触診では、肛門の内側の状態を確認します。ゴム手袋を装着して行います。
- 肛門内視鏡検査では、肛門鏡を肛門の内側に挿入し、内部を確認します。
主に上記のような診察を行います。
肛門の内側を観察するときは、指や肛門鏡に医療用のゼリーを塗布してから挿入し、痛みなどのご負担を軽減いたします。
4診断・説明
診察と検査結果に沿って医師が適切に診断します。
そして、患者様に理解できるように検査結果をお伝えし、これから行う治療内容をご説明いたします。
必要に応じて、検査を追加する場合もありますのでご了承ください。