Breast cancer乳がんについて
昨今、乳がんの発症者数は増え続けており、日本人女性の9人に1人が発症すると考えられています。なお、乳がんは早期発見することができれば、大掛かりな治療を行うことなく完治が見込める疾患です。
柏市では、乳がんによる死亡者数の減少を目指して、乳がんの早期発見を実現するマンモグラフィ(乳房レントゲン撮影)によって乳がん検診を実施しております。
30代から乳がんを発症しやすくなります
乳がんは、がんの中でも女性が一生の内で発症しやすいがんの一つです。30代から発症リスクが上がり、40代が最も発症しやすく、女性のがん死亡率は乳がんが最も高くなっています。乳がんはどなたでも発症する恐れがありますので、注意が必要です。
早期発見が大切
数ある疾患の中でも乳がんは早期発見が重要であり、早期発見によって完治が期待できます。また、乳がんの完治だけでなく、様々な治療を選ぶことが可能となります。乳がん検診の対象となる年齢を迎えましたら、必ず受診するようにしてください。
Breast cancer乳がん検診
(受診は2年度に1回)
対象(年度末3月31日時点の年齢)
- 30代以上の女性
検査項目
- 30代:超音波検査
- 40代:マンモグラフィ検査(2方向)
- 50歳以上:マンモグラフィ検査(1方向)
費用
- 30代:超音波検査…1,200円
- 40代:
マンモグラフィ検査(2方向)…2,200円 - 50歳以上:
マンモグラフィ検査(1方向)…1,200円
Breast cancerセルフチェック
乳がんは早期発見によって最適な治療を受けられれば、高確率で完治が期待できる疾患ですが、別のがんと同じように発症初期の自覚症状が少ないことがほとんどで、気づくことが難しい疾患です。昨今、欧米では「Breast Awareness」(意味:乳房を意識する)という生活習慣が推奨されています。
- 乳房を日頃から意識する
- お悩みの症状があればすぐに専門医を受診する
- こまめにセルフチェックを行い、乳房の変化がすぐに分かるようにする
- 対象年齢を迎えたらこまめに乳がん検診を受ける
乳房を意識する生活をする上で、セルフチェックが重要です。毎月ご自身で乳房を確認することで、微細なしこりや、ちょっとした変化にも気付くことが可能です。また、セルフチェックだけでなく、早めに専門医を受診することで、乳がんの10年生存率が95%まで上がります。
Breast cancerしこりセルフチェックの
ポイント
タイミング
月経開始後〜7日目にセルフチェックをすることをお勧めします。また、閉経している場合は、毎月同じ日に確認することを推奨します。
見た目・触診
STEP入浴前
- 入浴の前に、鏡の前で両腕を下げた姿勢になり、乳房や乳頭全体をチェックします。
- 両腕を頭の上まで上げ、乳房を正面・斜め・側面からチェックします。
- 乳頭を軽く摘み、血が混じった分泌物が出ていないかをチェックします。
STEP入浴中
- 乳房の高さまで片方の肘を上げ、もう片方の手で乳房全体の表面を円を描くように触ることで、こぶやしこりができていないかチェックします。
※手に石鹸やボディーソープをつけて触ると、乳房の変化を自覚しやすくなります。 - 指先を揃え、右腋下は左手で、左腋下は右手指で触ります。この際、腋下のリンパ節の腫れの有無をチェックします。
STEP就寝前
- 仰向けの状態で確認するため、乳房側の肩下に薄いクッションを敷くと良いです。
右乳房の場合、右手を頭の後ろに左手の手指を揃え、乳房の内側半分を肋骨に触れるくらい強く押し、こぶやしこりができていないかをチェックします。
左乳房も同じように確認します。 - 肘を少し下げ、外側の乳房全体を指の腹で触り、こぶやしこりができていないかをチェックします。
- 手指を揃え、腋下を触ります。リンパ節周辺にこぶやしこりができていないかをチェックします。
しこりセルフチェックの方法
チェックする乳房側の腕を上げ、もう一方の手の親指以外の4本の指の腹でチェックします。乳房を摘まむように触ると、しこりができているように誤解する恐れがあるため、指の腹で押すように触ってください。片方のセルフチェックが終了したら、もう片方も実施してください。
STEP乳房全体を念入りにチェック
乳房の上半分内側から、外側〜内側にかけて乳房を寄せるように指で念入りにチェックします。
STEP乳房の真ん中部分をチェック
乳房の真ん中部分を触る場合、指先が乳房下部の肋骨に触れる程度まで圧迫します。指で何かを触れる場合は、グリグリと回すように触ることで、こぶやしこりができていないかをチェックできます。
STEP乳房の下部分をチェック
乳房の下半分には分厚い脂肪があるため、こぶやしこりができていても見つけるのが難しい場所です。チェックする乳房とは逆の手で乳房を持ち上げ、下から乳首の部分に向けて触わります。この際、指の腹で肋骨に触れる程度まで念入りにチェックするようにしてください。
STEP鎖骨~乳房の上部分を
チェック
チェックする側の手を腰に当て、もう一方の手の親指以外の4本の指の腹全体で鎖骨~乳房の外側を肋骨に沿って乳房の内側に寄せて触わります。そして、少しずつ指を下げて乳房の下部分もチェックします。
STEP脇・乳房横のしこりも
チェック
乳房脇にしこりが生じる場合や、リンパ節で腫れが生じる場合もあります。チェックする乳房側の手を腰に当て、逆側の指の腹を腋下に入れて押し込むようにしながら、リンパ節の腫れと乳房脇をチェックします。皮膚を摘まないように気を付けながら、最後に腋下から乳房の外側、乳頭に向けて斜めに触れるようにチェックします。
STEP乳頭からの異物を
チェック
チェックする乳房と逆側の親指・人差し指で縦の方向から乳房を持ち、絞り出すように乳頭に向けます。指を滑らせながら、乳頭を親指・人差し指で絞るように挟みます。しこりだけでなく、乳頭から炎症性の分泌物・血性の分泌物が生じていないかチェックしましょう。