STD test性病検査とは
性行為から感染する病気を性病と呼び、性行為感染症（Sexually Transmitted Infections）と言われることもあります。性病でははっきりとした症状が起こらないこともあり、知らない間に感染していたということも少なくありません。従って、感染を知らずに他者へうつすことで、感染拡大する恐れがあります。
昨今は性の多様化によって性行為の方法も色々ありますが、どんな方法でも性行為感染症の治療・予防に関して適切に対処することが重要です。パートナーがいらっしゃる方は、一緒に診断・治療を受けることが重要です。どちらか一人のみが治療を受けても再度感染する場合もあるため、パートナーと一緒に受診することをお勧めします。
STD testよくある性感染症
クラミジア
クラミジア・トラコーマティス菌がクラミジアを引き起こします。
典型的な症状としては、男性では尿道から白い膿が出る、多少のかゆみ、排尿痛などの症状が起こります。女性では臭いなどの自覚症状が乏しく、ネバネバしたおりものが増える程度で、気付かない間に子宮外妊娠、流産、不妊症などが起こる恐れがあります。
淋病
淋菌によって発症する性病で、性行為がきっかけで感染します。
男性では、強い臭いがする濃い黄色や緑色の膿が尿道から出る、排尿痛などの症状が起こります。時間の経過に伴い痛みは解消しますが、尿道の中に菌が侵入するため、パートナーに感染を広げる恐れがあります。
女性ではおりものが増える程度で明確な症状は起こりませんが、重症化すると下腹部痛や不正出血が起こります。
ヘルペス
単純ヘルペスウイルスに感染することによって起こります。
男性は亀頭部、女性は陰唇などに微細な発疹が生じ、潰れるとかゆみや痛みなどの症状が起こります。一度感染した方は再発リスクが高く、完治が難しいとされています。
カンジダ
体内にも存在する常在菌であるカンジダというカビの一種に感染することで起こります。
性行為がきっかけで感染するのではなく、体の免疫力が落ちることやストレスによって自然発症することがあります。
よくある症状は、男性では亀頭や包皮の赤み・かゆみ、女性では膣の内部のかゆみが起こります。
梅毒
トレポネーマという菌が皮膚の傷や粘膜から体内に侵入することで起こります。
潜伏期間を経て、男女問わず小豆くらいの大きさのしこりが生じますが、痛みは起こりません。3ヶ月程度経つと全身や手足にバラ疹という小さな赤い斑点が現れ、発熱や関節の痛みが生じることもあります。
トリコモナス
トリコモナス原虫への感染によって起こります。濡れたタオルやトイレの便座から感染する場合もあります。よくある症状は、女性では外陰部の熱感、かゆみ、黄白色のサラサラしたおりものが増えるなどの症状が起こります。一方で、男性では排尿時の小さな痛みが起こる程度で、感染を自覚せずに生活している方も少なくありません。
B型肝炎
B型肝炎ウイルスへの感染によって起こりますが、ワクチン接種によって予防できます。
発症初期は頭痛、倦怠感、吐き気、濃い色の尿が出るなどの症状が起こります。体中に黄疸が出ている場合は入院が必要です。その際は、尿が醤油に似た濃い褐色に変わります。
HIV（AIDS）
ヒト免疫不全ウイルスが免疫細胞を破壊することで免疫不全が起こる病気です。
AIDSを発症するまでは一見すると健康に見えますが、発症すると急激な体重減少や下痢などの症状が起こり、数年で亡くなる方もいらっしゃいます。
