直腸がんの進行速度って速いの? 早期発見が生存率を大きく左右する理由とその検査方法

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直腸がんの進行速度って速いの? 早期発見が生存率を大きく左右する理由とその検査方法

「もし自分が直腸がんだったら、どのくらいのスピードで進行するのだろう...」

と不安に思ったことはありませんか?

直腸がんは、大腸がんの一種で、日本では年間約10万人が罹患している疾患です。直腸がんの特徴は、初期では自覚症状が少なく、進行してからようやく症状が現れることが多いという点です。気づかずうちに放置してしまうことで、がんが大腸の壁を突き抜けて広がったり、リンパ節や他の臓器に転移し、治療が困難になることもあります。最悪の場合、命にかかわる事態になってしまうこともあるため、早期発見が非常に重要となります。

この記事では、直腸がんの進行速度と生存率の関係、早期発見が予後を大きく左右する理由、および検査方法について詳しく解説します。

直腸がんが心配な方、症状でお悩みの方は、柏駅から徒歩1分の「柏駅前・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック」にお越しください。当院では、経験豊富な消化器内視鏡専門医が、丁寧に診察・検査を行います。少しでも気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

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直腸がんとは?

直腸がんは、大腸の最後の部分である直腸に発生する悪性腫瘍です。直腸は、S状結腸の下部から肛門までの約15cmの部分を指します。直腸がんは、大腸がん全体の約30〜40%を占め、日本人に多く見られるがんの一つです。

直腸がんの多くは、直腸の粘膜にできた腺腫(良性のポリープ)が長い年月をかけて徐々に大きくなり、がん化することで発生します。

また、一部の直腸がんは、粘膜の正常な細胞ががん化することで発生することもあります。

直腸がんは、他の大腸がんと比べていくつかの特徴があります。まず、直腸は骨盤内に位置しているため、がんが進行すると周囲の臓器(前立腺、膀胱、子宮、膣など)に浸潤しやすいです。

また、直腸は血液やリンパ液の流れる量が豊富なため、がん細胞が転移しやすい傾向にあります。

直腸がんの症状は、便秘や下痢、血便、腹痛、体重減少などですが、早期の段階ではほとんど自覚症状がないことが多いのが特徴です。そのため、定期的な大腸がん検診や、症状が現れた場合の早期受診が重要となります。

直腸がんの治療法は、がんの進行度によって異なります。早期の直腸がんは、内視鏡的切除術や外科的切除術で完治が期待できます。一方、進行した直腸がんの場合は、手術に加えて化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療が必要となります。

直腸がんの進行速度

直腸がんの進行速度は、がんの種類や個人差によって大きく異なります。一般的に、直腸がんは比較的ゆっくりと進行するがんの一つと言われています。

早期の直腸がんから進行がんへの移行には、数ヶ月から数年かかると考えられています。直腸がんの体積が2倍になるまでの期間は、平均して約90日程度と言われていますが、個人差が大きく、30日から数年に及ぶこともあります。

ただし、直腸がんは早期の段階では自覚症状に乏しいため、発見が遅れがちです。発見が遅れると、がんが大腸の壁を突き抜けて広がったり、リンパ節や他の臓器に転移したりする可能性が高くなります。

そのため、直腸がんの進行速度は比較的ゆっくりではあるものの、定期的な検査を受け、早期発見・早期治療することが非常に重要だと言えます。

次に、がんの進行度を判断する指標について説明します。

大腸の壁に深く広がっているか

直腸がんは、大腸の内側の粘膜から発生し、徐々に大腸の壁を突き抜けて外側に広がっていきます。がんが粘膜内にとどまっている状態を「早期がん」、粘膜下層以深に浸潤している状態を「進行がん」と呼びます。がんの深達度(浸潤の深さ)は、がんの進行度を判断する重要な指標の一つです。

リンパ節への転移

がんが進行すると、近くのリンパ節にがん細胞が転移することがあります。リンパ節転移の有無と範囲は、がんの進行度を判断する重要な指標の一つです。リンパ節転移が多いほど、がんの進行度が高く、予後が悪くなる傾向があります。

他の臓器への転移(遠隔転移)

さらに進行すると、がん細胞が血液やリンパ液を介して、肝臓、肺、腹膜などの他の臓器に転移することがあります。遠隔転移があると、がんはステージ4と診断され、治療が難しくなります。遠隔転移を伴う進行がん(ステージ4)の場合は、根治的な治療が困難となり、生存期間の中央値は約2年程度と言われています。

直腸がんの進行速度は、がんの深達度、リンパ節転移、遠隔転移の有無によって大きく異なります。そのため、早期発見・早期治療により、がんの進行を抑え、予後を大きく改善することができます。定期的な検査と、症状が現れた場合の早期受診が、直腸がんの予防と早期発見につながります。

直腸がんの生存率

直腸がんの生存率は、がんの進行度(ステージ)によって大きく異なります。

以下に直腸がんの進行度(ステージ)とその特徴と、それに伴った5年生存率について表にしました。

ステージ

進行度の特徴

5年生存率

ステージ0〜1

がんが直腸の最も内側の層(粘膜)に限局しているか、粘膜下層まで浸潤している状態。

90%以上

ステージ2

がんが粘膜下層を超えて筋層やその周囲の組織に浸潤しているが、リンパ節転移はない状態。

70〜80%

ステージ3

がんが近傍のリンパ節に転移している状態。

50〜60%

ステージ4

がんが遠隔臓器(肝臓、肺など)に転移している状態。

約20%

  • ステージ0〜1の早期直腸がんでは、5年生存率が90%以上と非常に高く、ほとんどの患者さんが治癒します。
  • ステージ2では、5年生存率が70〜80%程度です。
  • ステージ3になると、リンパ節転移が認められ、5年生存率は50〜60%程度まで低下します。
  • ステージ4の進行がんでは、遠隔転移が認められ、5年生存率は約20%と言われています。

ただし、これらの数値はあくまで平均であり、個人差が大きいことに注意が必要です。この表が示すように、早期発見・早期治療が、生存率を大きく左右する重要な因子と言えます。

直腸がんの原因は?

直腸がんの原因は明確には分かっていませんが、以下のような危険因子が知られています。

  1. 食生活:赤肉(牛肉、豚肉、羊肉など)や加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)の過剰摂取がリスクを高めます。また、野菜や果物に含まれる食物繊維や抗酸化物質がリスクを下げる可能性があります。
  2. 喫煙:喫煙は直腸がんのリスクを高める重要な因子の一つです。
  3. アルコール:アルコールの多飲は直腸がんのリスクを上昇させます。
  4. 肥満と運動不足:肥満や運動不足は直腸がんの危険因子と考えられています。
  5. 炎症性腸疾患:潰瘍性大腸炎やクローン病を持つ人は直腸がんのリスクが高くなります。慢性的な炎症が大腸の粘膜を傷つけ、がんの発生を促進すると考えられています。
  6. 家族歴:第一度近親者(親、兄弟、子)に大腸がんや直腸がんの患者がいる場合、リスクが2〜3倍に上昇すると言われています。

これらの危険因子を理解し、適切な生活習慣を心がけることが、直腸がんの予防につながります。また、危険因子を持つ方は、定期的な検査をより積極的に受けることが重要です。

直腸がんの検査方法

直腸がんの検査方法には、いくつかの種類があります。それぞれの検査方法について詳しく説明します。

1. 便潜血検査

便潜血検査は、便に血液が混ざっているかを調べる検査で、大腸がんのスクリーニングに用いられます。簡便で非侵襲的ですが、偽陽性や偽陰性の可能性があるため、陽性の場合は大腸内視鏡検査で確認が必要です。

2. 大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査は、直腸や大腸の内部を直接観察し、がんの有無や進行度を詳しく調べる検査です。内視鏡で発見されたポリープや腫瘍は、その場で切除・生検が可能です。直腸がんの確定診断に必須の検査です。

3. CT検査

CT検査は、X線を用いて体の断面画像を撮影する検査で、直腸がんの広がりや他の臓器への転移の有無を調べるために用いられます。短時間で全身の状態を評価できますが、放射線被曝の問題があります。

4. MRI検査

MRI検査は、強い磁場と電波を用いて体内の詳細な画像を撮影する検査で、直腸がんの広がりや周囲の臓器への浸潤の有無を調べるために用いられます。放射線被曝がなく、骨盤内の軟部組織のコントラストが高いため、直腸がんの評価に適しています。

これらの検査を適切に組み合わせることで、直腸がんの診断と進行度の評価が行われます。

直腸がんの検査は当院へお越しください

直腸がんは、大腸がんの中でも特に日本人に多く見られるがんです。また、直腸がんの進行速度は個人差が大きいものの、比較的ゆっくりと進行するがんの一つです。

しかし、早期の段階では自覚症状に乏しいため、気づかぬうちにがんが進行してしまうのが特徴です。

そして、直腸がんの生存率は、がんの進行度によって大きく異なります。早期発見・早期治療により、5年生存率は90%以上と非常に高くなります。早期発見・早期治療が予後を大きく左右する直腸がんにおいて、定期的な検査と症状が現れた場合の早期受診が非常に重要です。

「柏駅前・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック」では、大腸内視鏡検査をはじめとする各種検査を、最新の設備と熟練した専門医の技術で提供しております。

また、検査だけでなく、直腸がんの治療においても、内視鏡下手術など低侵襲な治療を行っております。

万が一、直腸がんと診断された場合でも、当院では適切な治療方針を提案し、患者様に寄り添った医療を提供いたします。さらに、当院は地域の医療機関とも密接に連携しており、必要に応じて速やかに専門医や高度医療機関へのご紹介が可能です。

少しでも気になる症状がある方、定期的な検査を受けたい方は、ぜひ柏駅前・胃と大腸肛門の内視鏡クリニックにお越しください。

ご予約・ご相談は、お電話または当院のウェブサイトから24時間受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

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